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昨年に成立した改正老人福祉法が施行され、有料老人ホームには新年度から事業運営に関する情報を都道府県などに報告することが義務付けられた。利用者の安全や尊厳を保護する施策の一環。どこに入居するか選ぶ際に役立ててもらうことに加え、施設の法令の遵守や透明性の確保に結びつける狙いがある。
 
厚生労働省は年度末に出した通知で、有料老人ホームが報告すべき情報の具体的な中身を明らかにした。加えて、集まった情報を整理して利用者に分かりやすく提供するよう都道府県などに指示。介護保険最新情報のVol.644で周知した。いわゆる「無届けホーム」、老人福祉法で規定された届け出をしないまま運営している施設も例外ではなく、この厳格化の対象となる。
  
有料老人ホームが報告すべき情報は何か? 施設の名称や所在地、連絡先、類型、居室の状況、サービスの内容、入居対象者、利用料、前払い金の保全措置などが該当する。名称や所在地、連絡先といった基本情報に変更があったり、報告した情報に間違いがあることが分かったりした場合は、速やかにその旨を伝えなければいけない。
 
昨年度までの制度では、こうした情報の開示は指針に記載されている「指導レベル」だった。それが今年度から、正確な情報を都道府県に報告することが法令上の義務とされている。
 

 情報の公表、利便性アップに注力を

 
都道府県は今後、有料老人ホームの事業者から集めた情報を広く公表しなければいけない。今回の通知ではその方法なども示されている。
公表はインターネットの公式サイトなどを通じて行う。ネットをうまく使えない人もいるため、都道府県庁などで資料を閲覧できる環境も整備すべきとされた。厚労省は都道府県に対し、電話での問い合わせも受け付けるなど利便性の向上に注力するよう要請。隣接した都道府県の情報もカバーする観点から、サイトにリンクをはるなどの工夫も必要と助言した。