スペシャル連載

初めまして!群馬県の医療法人大誠会内田病院グループ統括介護部長の黒木勝紀(くろきまさき)と申します。

介護技術の研修で飛び回っていると、人手が足りなく、時間に追われていて、腰を痛める人がいるから、効率的で介護者の身体を痛めない介護技術を教えて欲しいです!って言ってくる人がいるのですが……、みなさんはそんなこと思ってないですよね?

目の前の方を大事に思うからこそ、今やっている介護技術が正しいのか知りたい、学びたい、自分のものにしたい!と思っているんですよね!僕は後者であって欲しいと切に願っています。

実は、自分自身が「ぎっくり腰」で腰を痛めたのは中学2年生の夏。

クーラーのかかった図書館で勉強していたのですが、姿勢をなおそうと椅子を引こうとした瞬間、痛みをともないその場から動けなくなりました。
その後30歳までに1週間ほど寝込む「ぎっくり腰」を7回、完全に慢性化している状態です。そんな状態で介護の仕事に就いたので、当初は、自分の腰を守るためにどうしたらいいか、「力のいらない介護術」とか、「腰痛予防のための介護術」とか、いろんな参考書を見たり、そんな類の研修に参加して技術と知識を学んでいました。そして学びを深めるうちに、あることに気づいたのです。

介護技術は、自分の腰を守るためではあるけど、その技術は、目の前の方のためにこそあるべきだ!と。

目の前の方の「できること」や「できそうなこと」の可能性を引き出すために知識や技術を学び、その方に合わせて日々の生活の中で「やり難くなったこと」「支障が出ていること」のみを「部分介助」することが本来の目的で、そうすることで実は目の前の方の負担が軽減され、その結果、介護する側の負担が軽減されるんだということ。

このことに早く気づいて欲しくて「優しくいつくしみ包み込む介護技術-可能性を引き出すために必要なこと-」を発信していきたいと思っています。

目の前にいる方の姿は、何十年後かのあなたの姿です。未来のあなたの姿を変えられるのは、あなたです!

よろしくお願いします!
 

黒木勝紀(くろきまさき)
介護福祉士・社会福祉士15年目。30歳から福祉の道に飛び込む。自主勉強団体かいごの学び舎『鼓動』代表。「1人の100歩より、100人の1歩」を合言葉に、「優しくいつくしみ包み込む介護技術」を広げている。年間120本以上、介護技術・認知症・やる気アップ講座・脳活性化プログラム「シナプソロジー」などの研修を行っている。つくば市在住、3男1犬、群馬県に単身赴任中。